&Green登山塾 :「登山を始めたいけど何から始めたら良いのか分からない」という方に向けて、キャラクターを使用しながら山の正しい知識と方法をわかりやすく解説しています。
登山に必要な知識を理解して知っておくべき大切な事を学ぼう!というコーナ
谷尾くん:山登り初心者の大学生。活発で好奇心旺盛。山頂で朝日を眺めることや野山で寝泊まりすることが密かな夢。体力には自信がある。
柏木さん:山登り初心者の大学生。谷尾くんと幼馴染で同級生。体を動かす事が大好き。
いつか北アルプスに登りたいと思っているけど不安。実は少し高所恐怖症。
山野先生:二人に山のことを教える先生。誰でも安全に楽しく山登りができる世の中を創ることを目指して日々奮闘中!好きな山は赤岳。趣味は下山後にビールを飲むこと。
仙人:肝心なときに登場する山の達人。山野先生のかつての師匠。&Gr
第6回「山を学ぼう①」
前回、無事に山登りを終えてみんな晴れて登山デビューができたね!
はい!
はい!
これからは自立した登山者を目指そう!今回はこれまでのまとめと、これからどうやって山と向き合っていくかを伝えていくよ!少し長くなるけどしっかり覚えておこう!
はい!
はい!
これまで色々なポイントを説明してきたけど、根本はいかに安全に行動(山登り)をするかが大切。
安全第一ですね。
そうだね。命あっての山登り。山登りは、危険が伴うものだという認識をすることそして安全第一で行動をすること。このことはくれぐれも忘れないように!
あとは、この先どんなステップアップをしていきたいか。そのためには何をすればいいのかを考えてみる。
僕はいつかテントを背負って泊まりで山登りがしたいです!それから険しい山登りにも挑戦してみたいです!
私は、もっと沢山の山に登ってみたい!
いいね!みんな初めての山登りをとても楽めたみたいだね。
谷尾くんのテント泊に、険しい山登りへの挑戦!とてもいいね!山登りは難しくなればなるほど危険も多くリスクが上がっていくもの。ステップアップに向けて山のことを更に学んでいくといいよ。
リスクが上がるということはリスク回避能力が必要になる。(クライミングなどのアルパイン要素を覗いた)山登りを上達するうえでの本質はこのリスク回避能力だと思うんだ。
リスク回避能力!?
そう!ただ登山道を辿って山頂にたどり着くだけのことなら、経験が浅くても健康的であれば登ることは可能。でもこれが山登りの一番恐ろしいところ。これに加えて最近ではインターネットで発信するようになったことが更に恐いところ。もちろん好きなことを共有できたり、人とつながるという意味では良いことではあるのだけれど・・。
これは、決して否定をしているわけではないんだ。ただ実際に、インターネットをみて気楽な気持ちで山(危険な)に登ってしまう。そして運良く生きて帰ってこれた。ってことも無くはない。
確かに・・私も気楽に考えていたところあります・・。
僕も・・先生に教えてもらうまで命に関わるようなリスクは考えていなかったです・・・。
でも、大抵の山では危険を身近に感じることは少ない。だから簡単に感じてしまうんだ。自分のリスク回避能力と真摯に向き合い判断をすることはそれくらい難しいものなんだよ。何が起こるかわからないという危険を伴うのが山登り。そのことを前提に楽しむこと。
・・・更に身が引き締まりました。
僕はいま言ったことが正しいと思って話をしている。けれど、GPSを始めとするさまざまな道具のクオリティも上がってきた今の時代ではこの考え自体が古いって意見もあるんだ。
でも実際に最近の山岳遭難件数の増加が事実としてある。これを踏まえると、決して古いなんてことはないと僕は思う。
それを言えば私も最近ネットで色々調べてて、「〇〇は✗✗すべし」みたいな情報をたくさん見ます!この情報を参考に独学で試してみてるのですが・・良いものでしょうか??個人的にはすごく身になっている気がします・・
良い質問だね。これは物によるかな。
物による??
うん。ネットの情報って「これは違うな・・」ってことや「そのとおり!」って思うものがある。情報を見る上で注意する点は、全てそれっぽく(正解風に)書かれていること。
な・・なるほど
山の経験が浅いと色んなことに無知だよね?だからこそすべて鵜呑みにしないこと。そもそも情報が正しいか正しくないかの判断も無知状態ですることは現実的に厳しい。そんな状態でネットの情報は正しいと思うことだけは避けてもらいたいな。
なので最初はネットではなく山岳会や社会人サークルのようなコミュニティ、個人の方で経験者に教えてもらうことが1番の方法!
これは極端な例えになってしまうかもしれないけど、教習所を経て車を運転するか、ゴーカート気分で無免許で車を運転するかくらいの違いがあると思ってもらえるといいかも。
確かに・・極端ですね・・でもなるほどです!
そうか。理解してもらえてよかった。
お!そろそろ時間だね。今日はここまでにしよう。次回はいよいよこの登山塾も最終回。仙人も交えて今度は実際に起こった遭難について詳しく話していくよ。
はい。よろしくおねがいします!
はい。よろしくおねがいします!
今回のまとめ:
・ネットの情報だけを鵜呑みにして登山をしないこと
・山岳会やガイドさんが実施する講習など、実際に実地で経験者から学ぼう
登山には、楽しさと同じくらい怖さがひそんでおる。それらをどう回避するかが重要じゃ。それから、最近では山岳遭難者が増えておるのも事実じゃ。ネットで情報を発信できるのは良いことじゃが、正確性には気をつけようぞ。参考までに、JMSCAの遭難に関するページを見てみると良いぞ。
&Green 公式ライター/ webクリエイター
幼い頃から自然と親しむことで山の世界に没頭し、大学時代は林学を学ぶ傍らワンゲルに所属。海外トレイル、クライミング、ヒマラヤの高所登山から山釣りまであらゆる手段で山遊びに興じながら株式会社アンドに勤務する。&Green運営・管理を担当。最近は「10秒山辞典」なるものを作成しているとか。