晴れ渡った空に、透き通った空気、鳥のさえずりに木々のさざめき。登ったり下ったりを繰り返して、頂上をひたすら目指すのが登山の醍醐味です。「ソーシャルディスタンス」や「3密」など、昨今の社会情勢を受けて登山に興味を持つ人も多いのではないでしょうか?
しかし、登山には危険がつきものです。初心者であれば、遭難したときの対処法や、安全対策を把握しておかなければいけません。今回は、登山初心者のために遭難したときの対処法や、安全対策を解説します。
登山初心者が遭難したときの対処法
どんなに注意していても、ときには遭難してしまうこともあります。以下では、もしも遭難してしまった場合の対処方法について解説します。
遭難したときの対処法①:むやみに移動をしない
遭難しているということは、今自分がどこにいるのか把握できていないということです。はっきりとした場所を理解できていない状態で行動すると、無駄に体力を消耗するだけでなく、滑落・転落・ケガを誘発しかねません。今いる場所からむやみに動かず、まずは冷静になりましょう。
遭難したときの対処法②:安全な場所に移動
遭難した場所が、落石危険区域や雪崩が発生しそうな危険な場所だったらすぐに安全な場所に移動しましょう。開けた安全そうな場所でも、地中から発生した有毒ガスが溜まっていることもあります。さまざまな事態を想定することが登山では大切です。
遭難したときの対処法③:ケガの手当
応急処置は、身の安全が確保できてからおこないましょう。第一優先は安全確保です。しかし一刻を争う大ケガ、すぐに止血しなければいけない場合も想定されます。周囲の安全を判断する能力や、状況に応じて柔軟に対応する能力も必要です。山の中での答えは、「1つではない」ことを覚えておきましょう。
遭難したときの対処法④:救助を要請する
安全確保とケガの手当てが済んだら、救助を呼びます。パーティ(複数人登山)か単独登山かで選択が異なります。パーティの場合は、動ける人が最寄りの「山小屋・警察・ほかの登山者」に救助を要請。二次遭難を避けるためにも、常に複数人ずつ行動するのが理想です。
単独登山でスマホが使える場合は、スマホですぐに救助を要請。電波が入らなくても、動ける状態にあるなら人通りがありそうな道や、発見されやすそうな開けた場所に移動。動けない場合は、ノロシを上げるなどの選択があります。なお登山初心者は、単独登山を避けて複数人でおこなうのがおすすめです。
登山初心者は要注意!遭難が発生しやすい要素
【長野県野沢温泉村:毛無山】
遭難しやすい要素①:準備不足やレベルに見合わない山での登山
初心者のうちは、縦走時間の長い山や雪山登山などはおこなわないようにしましょう。これらの山は、天候が崩れると経験者でも遭難の危険性がある山です。また、富士山登山によく見られるのが「短パンやサンダル姿の登山客」。低体温症で動けなくなる人も多いので、山に適した服装で登るようにしましょう。
遭難しやすい要素②:急な天候の変化
天候が急変すると、滑りやすくなったり視界が悪くなったりするので、歩みを止める必要が出てきます。雨や雪によって視界が確保できないと、遭難の確率が高くなるほかに低体温症になる危険性もあるので、十分に注意してください。
遭難しやすい要素③:標高の低い山こそ要注意
標高の低い山だと、注意力が下がってしまうので、油断しないようにしましょう。低山の特徴としては、地元住民の出入りが多いことです。山菜取りや林業作業で山中を歩いた形跡が多く、ピンク色や黄色い蛍光作業テーピングなども散見。木の枝などによく巻き付けられているので、つい安心してしまいます。
人の痕跡があるとつい安心してしまいますが、登山初心者の遭難の多くが遭難している自覚がありません。下れる場所まで降り続けてしまったり、方角を過信して歩き続けてしまわないように注意してください。
自分の指針を過信せずに、こまめに地図やGPSアプリを確認するようにしましょう。
登山初心者におすすめ!登山中の遭難に大活躍するグッズ3選
遭難時にはライト、コンパス、ホイッスル、コンパス、ラジオ、防寒対策グッズなどが欠かせません。電波が届かない場所や電池切れだとスマートフォンは役に立ちませんが、スマホ内蔵のGPS機能で救助を待つこともできます。もしも登山中に遭難した際には、以下のような遭難用の便利グッズがおすすめです。
【令和3年】防災ラジオ 防災懐中電灯ラジオ 大容量4000mAh 多機能 手回しソーラー緊急ラジオ AM/FM対応携帯式ラジオ
サバイバルグッズ サバイバルキット サバイバルセット サバイバルぐっずセット サバイバルツールセット
非常用 防災 災害 避難 対策 エマージェンシー ヒート シート テント ポンチョ タープ 寝袋 3点 セット
登山初心者が知っておきたい山の遭難対策【前編まとめ】
登山初心者に向けて、山での危険性や遭難対策を紹介してきました。もしも遭難したら、
- むやみに行動しない
- 遭難場所が危険地帯なら、安全な場所に移動
- ケガをしていたら、安全な場所に避難してから手当てをする
- 「救助要請」は、止血・骨折の固定などの命の確保を済ませてから
上記の内容を徹底しましょう!
なお、遭難が発生しやすい要素としては
- 登山の準備不足やレベルに合わない山のチョイス
- 登山中の大雨や吹雪などによる、急な天候変化
- 低山登山に対する「危機感の低下・油断」
などが挙げられます。
登山は、美しい景色やさまざまな動植物に出会える素晴らしいアウトドアです。しかし、常に自然が相手であることを忘れないようにしましょう!後半では、登山の魅力やマナーについてお伝えします。
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