川や湖沼、管理釣り場など、淡水に生息する魚たちを狙うルアーフィッシングは、まだ釣りをしたことがない人でも十分に楽しめる釣りです。
この記事では、淡水のルアーフィッシングについて、その歴史やターゲットのことを交えながらご紹介しています。
とても身近な釣り・淡水のルアーフィッシング
淡水のルアーフィッシングの人気に火が点いたのは、1960年代後半から1970年代頃です。ダム湖に生息するブラックバスの釣りがテレビ番組で紹介されると同時に、ルアーフィッシング自体にも注目が集まりました。
しかし、まだその頃はタックルもルアーも今のように豊富ではなく、ルアーの多くは海外から輸入されたものでした。その後、1980年代から1990年代にかけてバスフィッシング、その後は手軽に楽しめる管理釣り場でのトラウトフィッシングなどが人気になりました。
しかし、街中を流れる川、山奥の渓流、池など、どこでもルアーフィッシングは楽しめます。もちろん、対象魚やフィールドに合わせてタックルやルアーを用意しなければなりませんが、基本的に気軽に楽しめる淡水のルアーフィッシングは、まだ釣りをしたことがないという方にもぜひ挑戦していただきたい釣りです。
淡水のルアーフィッシングで人気のターゲット
淡水でのルアーフィッシングの代表的なターゲットと言えば、今、ご紹介したトラウトの仲間とブラックバスですが、ほかにもターゲットとなる魚たちはいます。
トラウトの仲間
トラウトの仲間は、ヤマメやイワナなど、元々日本に生息している魚たちのほかに、湖や管理釣り場などに放流された外来種がいます。
ヤマメやイワナは、渓流でのルアーフィッシングの人気ターゲットです。どちらも警戒心が強く、フィールドによってはプレッシャーも高いため、なかなか釣れない場合もありますが、だからこそ釣り人を魅了するターゲットだと言えるでしょう。レインボートラウト(ニジマス)、ブラウントラウトなどは、湖や管理釣り場を中心に放流されており、人気のターゲットになっています。
ほかにもさまざまなトラウトの仲間が海外から日本に移入されています。トラウトの仲間には、海に下るものもいます。同じ魚なのに渓流で暮らす個体と海に下る個体がいるなんて不思議だと思いませんか?ヤマメの降海型はサクラマス、イワナの降海型はアメマスといい、一部の地域では人気のターゲットになっています。
ちなみに私たちがよくいただいている紅ザケは、ヒメマスという魚の降海型です。
ブラックバスの仲間
日本には現在、ラージマウスバスとスモールマウスバスの主に2種類のブラックバスが、湖沼や川に生息しています。頭を使うとても戦略的な釣り方と魚の激しいファイトが多くの釣り人を魅了しました。
一部の湖沼では爆発的に増えてしまい、日本の生態系に害を及ぼす悪者にされてしまいましたが、そんなフィールドでは現在、ブラックバスは淘汰されて釣ることが難しい魚になっています。ただ、スポーツフィッシングの対象魚として漁協が積極的に放流している湖もあるので、そのようなフィールドに行けば、まだまだバスフィッシングは楽しめます。
ナマズ
日本の川や湖沼に元々生息しているナマズ(マナマズ)は、ルアーフィッシングの絶好のターゲットです。川の中流域など、都会を流れる川にも多く生息しているので、入門にも最適なターゲットだといえます。
夜行性なので、昼間よりも夕方以降のほうが釣りやすい魚です
フィールド別・釣れる魚たちや釣り方
淡水といっても、街を流れる川から湖、山奥の渓流までさまざまな釣り場があります。地域性もあるため一概には言えませんが、フィールドにより生息する魚たちも釣り方も異なりますので、かんたんにご紹介しておきましょう。
川の中下流域
川の中下流域ではさまざまな魚が狙えます。メインになるターゲットはナマズやブラックバスです。
さまざまなルアーで狙えますが、ピンポイントの釣りではなく、探り釣りになる場合が多いので、手返しのよいハードルアーを使うのがおすすめです。堰の周辺や消波ブロックが積まれた岸際は絶好のポイントなので重点的に探ってみましょう。
カワムツなどの小さい魚もルアーを追ってきます。小魚を狙う際は、小さめのスプーンやスピナーなどを使うといいでしょう。
川の上流域
川の上流域のメインターゲットはトラウトの仲間たちです。堰周辺は魚がたまりやすいので狙うべきポイントですが、多くの釣り人が狙うため魚がスレています。流れが当たって深くなっている場所や、流れの変化などを探しながらルアーをキャストしていきましょう。
渓流は透明度が高いため、肉眼で魚を見つけることも可能です。ただし、安易に近づくと魚から警戒されてしまいます。魚からも見えているので、いきなり川岸には近づかず、少し離れた位置からキャストするようにしましょう。
山上湖
自然湖でもダム湖でも、山の中にある山上湖ではトラウトの仲間やブラックバスがメインのターゲットになります。
トラウトは渓流で釣れるものよりもサイズが大きいので、渓流で使うものよりも強めのタックルを用意します。ルアーはスプーンなどの広く探れるハードルアーを中心にローテーションするといいでしょう。
ブラックバスを狙う場合は、状況にもよりますが、スピナーベイトやクランクベイトなどのハードルアーで障害物があるエリアを探っていきます。※ソフトルアーを禁止している湖もあるので、事前に確認しておきましょう。
平地の湖や沼
人里に近い湖や沼ではブラックバスやナマズ、地域によっては雷魚などもターゲットになります。川よりも狙い場所の見当がつけやすいので、ソフトルアーも含めて状況によりルアーを使い分けるといいでしょう。
船着き場、護岸、アシ際、杭などは目に見えるポイントですが、見えない水中の変化を探ることも重要な戦略です。
まとめ
淡水のルアーフィッシングについてご紹介してきました。川や湖沼はルアーフィッシングの基本を身につけるのに最適な環境です。ルアーフィッシングを始めて間もないという方は、ぜひ淡水で腕を磨いてみてください。
【 この記事を書いている人 】
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