秋登山の魅力は?出逢える野鳥や紅葉の美しいおすすめの山を紹介!

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夏の厳しい暑さが過ぎ去り、残暑も和らぐ季節になってくると続いては秋の行楽シーズンが到来する季節です。

秋の味覚に紅葉に、短いながらも人気の季節ということもあり、日本各地の山々も観光客で賑わうようになります。しかし、美しい紅葉を見る以外にも秋登山を満喫しつつ、初心者からは一歩抜きん出た、ちょっと上級者向けの秋登山の魅力も楽しみたいですよね。

安全に登山できる準備をすることで、秋ならではの動植物や絶景との出会いを楽しみながら、上級者が堪能するような秋登山を体験できます。

今回は、秋登山の魅力や野鳥、紅葉の美しいおすすめ山について解説するので、ぜひこれからの季節の参考にしてください。

1.秋登山の楽しみ方

秋登山の楽しみ方といえば「紅葉狩り」です。

しかし、意外と紅葉を目で愛でる以外の秋登山の楽しみ方は知られていません。

以下では、「登山経験者が楽しんでいる秋登山の魅力を味わってみたい」と考えている初心者に向けて、紅葉狩り以外の楽しみ方を紹介します。

1−1.秋登山の山野草を楽しむ

秋登山では、樹木の紅葉以外にも足元で小さく綺麗に咲き誇る山野草を楽しむこともできます。北海道〜東日本にかけて広く分布する山野草のチングルマは、秋に紅葉して普段とは異なる花を咲かせることで有名です。

そのほか、秋には以下のような山野草を見ることができます。

  • キバナコスモス
  • リンドウ(竜胆:秋の風物詩)
  • イヌダテ
  • ホトトギス
  • シュウメイギク

など

1−2.山菜を楽しむ

秋といえば食欲の秋ですが、フルーツや秋刀魚以外にも、山葡萄やあけび、きのこ類などの山の恵みを目で楽しむこともできます。

なお、山菜は私有地や特定の山林での採取ができません。国有林なら大丈夫という情報も多くありますが、国有林での山菜採りは厳密には森林法に抵触する違法行為で、入林許可証の申請や、個人で楽しむ分には沿って構わないというルールが森林管理署に公表されているなど、条件の確認や準備が必要です。

一箇所で食べる量以上に取り過ぎたり野生動物に注意したり、ルールと注意点を守ることによって、目と舌で秋登山を楽しめます。

1−3.新調した装備の性能を確かめながら楽しむ

秋は気温差が大きく、落ち葉などの影響により足元が悪いため、新調した登山装備の性能を試す絶好の機会となります。発汗性や速乾性に優れた高性能なウェアを試したり歩行性の高いシューズの性能を確かめたり、秋は昼夜の寒暖差や足元条件が悪いので装備テストにはおすすめです。

2.秋登山で見られる野鳥

秋になると越冬するために暖かな地域へと旅に出たり、標高の高いエリアから平地へと下ってきたり、野鳥の行き来が活発化する季節です。秋ならではの出逢いによって見られる野鳥のなかには、日本にやってくる渡り鳥なども含まれるため、ぜひ景色以外の一期一会も楽しんでみましょう。

<秋登山で出逢える野鳥>

  • ツグミ(鶫)
  • ジョウビタキ(尉鶲)
  • シロハラ(白腹)

なかでもジョウビタキは灰色の体に、淡い橙色をしたお腹まわりの色合いが特徴的で、小さな美しい鳥を称する「色鳥」という季語も存在します。

<秋登山で低山や平地・人里に下ってくる野鳥>

  • ルリビタキ(瑠璃鶲)
  • アオジ(青鵐)
  • アオジ(白腹)
  • アオバト(緑鳩)
  • モズ(百舌)

秋に平地へと下ってくる野鳥には、美しい体色が多いのが特徴的です。特にアオバトは、海外で見るような色合いをしており、普段はなかなか見ることができませんが、春秋の渡り時期に低山などで稀に出逢えます。

3.秋登山におすすめ美しい山

紅葉の美しい山といえば、長野県木曽郡にそびえる木曽駒ヶ岳の千畳敷カールなどが有名です。特にカール(圏谷:けんこく)と呼ばれる、氷河の浸食作用によって山肌が削られたお椀型のような地形エリアでは、さまざまな紅葉を楽しめます。

以下では、カールを含めた国内屈指の紅葉の美しい山を紹介するので、ぜひ秋登山を楽しむ際の参考にしてください。

3−1. 秋登山におすすめの山①:穂高連邦・涸沢カール(長野県)

日本一の紅葉の名所との呼び声も高い涸沢カールは、歩いてしかアクセスできないエリアです。登山口である上高地から15kmほどトレッキングしなければ見ることができません。北穂高、奥穂高、唐沢岳周辺は、日本最大級のカールエリア。秋登山シーズンには、唐沢カールの紅葉を楽しむことができます。

<唐沢カールの紅葉の見頃>

  • 9月下旬〜10月上旬ごろ

3−2. 秋登山におすすめの山②:栗駒山(岩手県)

山体が岩手県・秋田県・宮城県の3県にまたがる東北屈指の紅葉の名所として有名な山です。

青森県の八甲田山や八幡平(秋田県・岩手県)、磐梯吾妻スカイラインで有名な福島県の吾妻連邦・一切経山にも引けを取らず、とりわけ日本一美しいとも言われています。

東北を代表する紅葉シーズンの名峰であり、花の百名山や日本百名山にも数えられており、「神の絨毯」とも称される山肌は、日本アルプスの紅葉にも勝るとも劣りません。

<栗駒山の紅葉の見頃>

  • 9月下旬〜10月中旬ごろ

3−3. 秋登山におすすめの山③:立山室堂(登山県)

立山の室堂平は、立山アルペンルート最高到達点であり、周辺には雄山、別山、浄土山の立山三峰を望むことのできる、おすすめの山です。3,000m級の山々が連なる立山エリアでは、チングルマやミネカエデ、タカネナナカマドなどの赤・黄・緑による綺麗な紅葉が楽しめます。

<栗駒山の紅葉の見頃>

  • 9月下旬〜10月中旬ごろ
  • 立山アルペンルートにアタックする登山口・館山駅周辺の人里エリアは、10月下旬〜11月上旬ごろが見頃

まとめ:秋登山では野鳥や紅葉が楽しめる

秋登山の魅力は、燃ゆるような雄大な紅葉シーンを楽しめる点や、日中であれば適度な気候条件のなか、トレッキングを満喫できる点です。

一方、朝晩の冷え込みが大きく、天候の悪化で急激に気温が下がることもあるので、保温性の高い服装を着用したり各装備を入念に準備したり、リスクに備えましょう。

しっかりと準備を整えることによって、秋ならではの山野草や野鳥などを楽しむことができます。今回紹介したように、国内にはさまざまな紅葉のおすすめ名所が点在するため、安全に配慮した装備を揃えて、ぜひこれからの行楽シーズンを満喫してください。

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