&Green登山塾 :「登山を始めたいけど何から始めたら良いのか分からない」という方に向けて、キャラクターを使用しながら山の正しい知識と方法をわかりやすく解説しています。
登山に必要な知識を理解して知っておくべき大切な事を学ぼう!というコーナ
谷尾くん:山登り初心者の大学生。活発で好奇心旺盛。山頂で朝日を眺めることや野山で寝泊まりすることが密かな夢。体力には自信がある。
柏木さん:山登り初心者の大学生。谷尾くんと幼馴染で同級生。体を動かす事が大好き。
いつか北アルプスに登りたいと思っているけど不安。実は少し高所恐怖症。
山野先生:二人に山のことを教える先生。誰でも安全に楽しく山登りができる世の中を創ることを目指して日々奮闘中!好きな山は赤岳。趣味は下山後にビールを飲むこと。
仙人:肝心なときに登場する山の達人。山野先生のかつての師匠。&Gr
第3回「装備を買いに行こう」
さて、緊急時についてザックリ説明したところで今回は装備の買い出しに役立つ情報をお伝えしていくよ!
はい!
はい!
ちなみに、どれくらいお金が必要になりますか?
ザックリいうと、10万円ほどだね!
ええええ!高い!
こればっかりは仕方ない(笑)
・・・では、お願いします・・・
じゃあ早速、必要なものをザックリと順番にお伝えしよう!
はい、よろしくお願いします!
はい、よろしくお願いします!
1.ザック
2.ザックカバー
3.シュラフ
4.登山靴
5.靴下
6.レインウェア
7.コッヘル
8.緊急用品
9.コンパス
10.ホイッスル
11.トレッキングパンツ
12.ガス缶、ガスヘッド
13.銀マット
14.ヘッドランプ
15.ライター
16.ツェルト
と・・・こんなもんかな?
うひゃあ・・多いですね・・
そうだね。少し想像していたより多いかな?この中でも特に必要な道具が、登山3種の神器と新登山三種の神器。
・・神器?
うん!
・ザック
・登山靴
・レインウェア
この3つが登山3種の神器。
・ヘッドランプ
・コンパス
・ツェルト
この3つが新登山三種の神器。と言われていいるんだ。これらは必須アイテムといってもいいくらいだね!
へー知らなかったです!では、購入時に注意することはありますか?
そうだな〜。ザックと登山靴は店頭で実際に見に付けて選ぶと良いかな。これらは体の一部となる道具だから、相性があるんだ。登山用品店の店員さんも丁寧に教えてくれるから、初めて買いに行くときはおもいきって声をかけてみよう!
あとは、ズボン!最近は山でも素足に半ズボンが流行っているんだけど、あれは肌が出ている分怪我をしやすい。それにマダニやブヨはもちろん、イラクサのような毒草も存在しているからね。あまり気軽にやるものではないと思うな。もし履くとすればタイツの上から着用するなり、対策をしよう。もちろん条件によって装備の良し悪しは変わるから完全否定はしないよ!最近は特に気温の上昇が著しくて長ズボンで熱中症になることだって想定できるしね。ただ、基本的には長ズボンや、タイツ着用の上での半ズボンなどが無難という表現にしておくかな!
あとは、ちょっと細かいところになるとライターかな、これは火打ち石式のものを買っておいてね。圧電素子を使う、いわゆるボタン式のライターは高山だとつきにくかったりするんだ!
なるほどです!他にはありますか?
そうだね。あとは楽しむためにも自分の好みのものを買うといいよ!
靴もピンキリみたいですね・・前にお店で高い靴を見かけました!あれは何に使うのでしょうか?
きっとそれはライトアルパインブーツとか4シーズン靴と呼ばれる類のものだね。岩稜や氷河を歩くのに適していて、もともとは夏のスイスアルプスを登ることを前提に開発された靴なんだ。日本では夏のアルプスやバリエーションルート(※一般登山道ではない場所をロープなどを使用して登ること)、残雪期の中級山岳などで使われるかな!
バリエーション?中級山岳・・・?残雪・・・??
つまるところ上級者向けってとこかな。
なるほどです!では僕たちはどんな靴を買えば良いのでしょうか?
ミドルカットからハイカットでゴアテックスの登山靴がいいかな!足の形やサイズによりけりでメーカーやモデルが決まってくるよ!「高いから良いもの」というよりは、目的が違うから構造が変わる。結果的に値段に差が生じるということだね。自身の登山と体型にあった靴を選ぼう!
はい!ありがとうございます!
あの、先生!本当に好き嫌いで選んでも大丈夫でしょうか?
うん大丈夫だよ!細かいところまで説明していくと最初は訳がわからなくなってしまうからね。本当に大事な部分以外は好みでいいと思う。
自分の好みのもので相棒(道具)を選んでいくとより大切に大事に使っていくことができるよね。これも登山の醍醐味のひとつなんだよ。だからこそ道具一つ一つが安全に関わる「相棒」になるしね!
最初の買い出しで大事なのは、「道具のモデルにこだわって買う」よりも「登山に必要な道具を買う」こと!いくら良い(高価)道具を持っていようと、必要なものが欠けたまま山に入っちゃ全く意味がない。というかNGだね。
なんなら登山は道具同士でチームプレイをしているくらいに考えて良いかもしれないね!
あの・・・どうにかして安く済ませる方法はあるのでしょうか?
お、やっぱりそう来るか(笑)実際に店舗で試着するものは絶対と言っていいくらい「登山に必要な道具」を勧めてくれるのでその点に関しては逃げようがないんだけれども・・。でも、その他の方法もあるかな!
どんな方法ですか??
例えば、シュラフはダウンじゃなくて化学繊維のものにする。とか、使う道具のランクを下げてみることが一つ。登山用品店で扱っているものなら最低ランクのものでも安心して使えるから心配いらないんだ。
あとは、ウェアなんかは適した素材であれば大丈夫だから用品店じゃなくてもいいと思うし、他にもちょっと変わった考えとして旧式の装備を使うことなんかも視野に入れていいかもしれない。。ヤフオクとかでよく破格の値段で出回っているけど、例えばコッヘルなんかは旧式を購入しても良いかもしれない。一部の人達の間ではでは未だに現役で使われている「超」がつく旧式装備もあるんだ!もし旧式の物を購入する場合には、一度登山に詳しい人に相談することが良いかな!
なるほどです!
とにかく、お金がないからと言って必要な装備を怠った状態で山に入るのだけは避けよう!これは完全にアウトだよ。そこだけは忘れないように!
今回のまとめ:
・体の一部となる道具は実際に手にとって試着してみよう。
・「その道具の何のモデルを買うか」よりも「何の道具を買うか」
・自分の登山スタイルに合った装備を準備しよう。
・わからないことはすぐに聞こう。
さて、今回は装備についてじゃったのう。次回はいよいよ初めての山登りじゃ!ワクワクが止まらんのう、山上りの上達のコツはそのワクワクを忘れんことじゃ。もちろん買った装備の使い方もしっかり把握しておくんじゃぞ!
&Green 公式ライター/ webクリエイター
幼い頃から自然と親しむことで山の世界に没頭し、大学時代は林学を学ぶ傍らワンゲルに所属。海外トレイル、クライミング、ヒマラヤの高所登山から山釣りまであらゆる手段で山遊びに興じながら株式会社アンドに勤務する。&Green運営・管理を担当。最近は「10秒山辞典」なるものを作成しているとか。