お花で気分を変えよう!花の歴史と色彩心理:第4回【冬の青空に映える蝋梅の黄色】

黄色い花といえば、どんな花が思い浮かぶでしょうか?ヒマワリ、タンポポ、菜の花、ミモザ‥‥。夏や春の花が多いイメージがありますが、冬に美しく咲く黄色の花もあります。それは、「蝋梅(ロウバイ)」です。蝋燭のロウという字に梅と書きますが、その名の通り、ロウ細工のような光沢を帯びた花です。

「お花で気分を変えよう!花の歴史と色彩心理」第4回目の今回は、【蝋梅】と、その【黄色】心理効果についてご紹介します。このシリーズは全8回です。【】の歴史や育て方、その花の【】の心理効果を紹介します。ぜひ自身のライフスタイルにお役立て下さい。

蝋梅【ろうばい】について

ロウバイ、という音だけを聞くと、花の名前のような感じがしませんが、漢字を見ると納得できますね。花びらの質感が本当にロウ細工のようで、梅によく似た花です。黄色は、黄金にもつながり、縁起がいい色とされ、香りのよさも好まれることから、庭木として親しまれてきました。

蝋梅のこぼれ話

梅の花に似た蝋梅には、和風の雰囲気もありますが、もともと中国大陸の花。世界中から、多くの花が日本に輸入され始めた幕末の頃、蝋梅も日本に入ってきました。その頃の日本では、冬の花といえば、椿やサザンカぐらいしかなかったはずなので、明るい黄色の蝋梅は珍重されたことでしょう。芥川龍之介は引越しをするときに、先祖から伝わる蝋梅の木を新居の庭に移植をしたそうです。蝋梅について書かれたエッセイや俳句も残されていて、芥川龍之介が蝋梅に思い入れがあったことが推察できます。

蝋梅とロウソクの関係は?

人々を魅了する蝋梅の花ですが、花の質感は不思議なほどロウソクに似ています。なぜ植物なのに人工的なロウソクに似ているの?と思ってしまいますが、もともとロウソクは植物から作られているのです。昔ながらのロウソクの材料、蜜蝋(ミツロウ)はハチの巣から採れる油脂状の物質です。他にも、松脂や米糠を材料とするロウソクもあります。ただ、蝋梅からは、ロウソクになるほどの油脂はとれません。見た目はとても似ていますが、蝋梅を材料にロウソクを作ることは残念ながらできないようです。

漢方にも使われる蝋梅

ロウソクにはならない蝋梅ですが、花や実から抽出された蝋梅油(ろうばいゆ)は、薬として使われることがあります。蝋梅油には、咳を鎮めたり鎮痛の効果があるとのこと。水で薄めて服用したり、火傷に塗ったりして使われるのだそうです。花びらを煎じて健康のためや、香りを楽しむために、飲まれることもあります。ただし、蝋梅の実を割った中に入っている果実には、強い毒性を持つアルカロイドが含まれているので、くれぐれも注意してくださいね。

蝋梅の花言葉と色彩心理

蝋梅の花言葉

蝋梅の花言葉は、「ゆかしさ」「慈しみ」「先導」「先見」です。「ゆかしさ」「慈しみ」は、小さく可憐な蝋梅の花の姿にしっくりくる言葉。「先導」「先見」の花言葉は、寒さの厳しい季節にどんな花よりも先に咲くことから来ているのでしょう。花には、色ごとに花言葉があることが多いのですが、蝋梅の花は黄色だけなので、色別の花言葉はありません。

黄色の心理効果

黄色は、《明るさ》《希望》《幸福》《活気》などのポジティブなイメージを持ちます。黄色は国によって高貴な色とされ、自然光に近い色から古来より太陽を表す色として崇拝されてきました。明るい太陽のように希望を与え、ポジティブな感情を生み出す色です。黄色は知性を刺激し、自我や意思などの感情を司る左脳の動きを促す効果があります。そのため、判断力や記憶力UPにも効果的です。

また、黄色は「華やか」「明るい」などの印象を与えます。人気職、営業職などの印象やコミニケーション力が必要とされる職業などには、黄色を名刺やSNSのアイコンに使用することで、相手の気分を明るくし活発でポジティブな印象を与える効果も期待できます。目的によっては、事業ブランディングやコンセプトカラーに活用することもおすすめです。

黄色を好む人

黄色を好む人は、好奇心や探究心旺盛でユーモアのあふれる楽しい人です。興味のあることにすぐに行動ができるのでさまざまなことに挑戦しアイディアも豊富です。気持ちの切り替えも早く、知的で上昇志向が高いので理想を実現できる人です。

黄色を好む人は、ユーモアがあり楽しいことが大好きです。子供のような無邪気な一面を持ち自然体で人と接するので人からの人気も高く好かれます。独創的でユニークな発想から個性的なものを好み生み出すのが得意です。また、自立心が高く自由な人です。決まった時間に人と同じことをする職業はあまり向いていません。自由に自分の時間を使えるフリーランスのデザイナーや建築家などオリジナリティが発揮できる職業に向いています。

反面、自分の思い通りにならないと子供っぽい言動をしたり、物事の見極めが早いのですぐに諦めてしまいます。思い通りにいかない時には、心を落ち着かせることを優先すること。自分自身に目を向けて呼吸や行動に意識をして過ごしましょう。

記事監修(色の心理効果):milieu
参考著書:色と性格の心理学

おわりに

今回は黄色のお花【蝋梅】と、【黄色の心理】について紹介しました。この機会に、お花と色彩心理から”自分らしく暮らす”ライフスタイルを見つけてみてはいかがでしょうか。次回は、第5回:お花で気分を変えよう!花の歴史と色彩心理【こころが落ち着くビオラの水色】です。冬の間もずっと目を楽しませてくれて、寒い季節のガーデニングの強い味方のビオラ】と【水色】を紹介していきます。

↓↓今回参考にした著書はコチラ↓↓

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