インド・アーグラの風
三等の寝台列車に揺られ、アーグラに着いたのは早朝だった。頭にはバラナシの余韻が残っている。
タージマハルに行ってみようと思った。この日の夜は電車でデリーに行く予定だったのでそれまでの寄り道だ。乗り物を捕まえ、タージマハルに向かった。途中でチョウメンとチャイを頼んで朝食にした。
タージマハルの入り口は荷物検査があった。適当だった。ほとんど中身は見られなかった。ついに教科書でしか見たことのないタージマハルが目の前にあった。真っ白で荘厳な建物だった。ぐるりと周りを散策して中にも入ってみた。ひんやりとしていた。これがお墓だとは信じられなかった。ゆっくりとした時間を過ごした。
デリー行きの電車はなぜか出発時間が早まり、ギリギリのところで乗り込んだ。座るところがなく、おじさんが寝ているすぐ横に座った。車内ではいきなり喧嘩が始まり、向かいの家族と笑い合う。売り子が大声で通りかかり、ジェスチャーで会話した。降りるときに、車内で仲良くしていた女の子と手を振って別れた。
ニューデリーに着いたのは夜の八時過ぎだった。宿に向かう途中に夕飯を食べた。
宿でシャワーを浴びようとしたが冷水しか出ないのと外気温が寒すぎてシャワーはあきらめた。そしてベッドで眠り込んだ。
&Green公式ライター
大学時代に初めて一人で海外に旅に出たのを機に、息をするようにバックパッカースタイルの旅を繰り返す。大自然の中に身を置いているのが好きで、休日はいつも登山、ロングトレイル、釣りなどの地球遊び。おかげで肌は真っ黒焦げ。次なる旅を日々企み中。