那須連山を歩いて

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登山データ
那須岳山麓=那須ロープウェイ⇒那須岳山頂駅(1690m)⇒茶臼岳(1915m)=峰の茶屋跡避難小屋(1720m)⇒朝日の肩⇒能見曽根標識(1880m)=清水平⇒三本槍岳(1917m)⇒能見曽根標識⇒朝日の肩⇒峰の茶屋跡避難小屋⇒中の茶屋跡⇒那須岳山麓(1380m)

世界有数の火山国である日本では、噴火跡の荒々しい光景を伝える山が全国各地に存在します。中でも現在も噴火する可能性のある山を活火山と呼びます。気象庁は活火山を「概ね過去一万年以内に噴火した火山か、現在活発な噴気活動にある火山」と定義しています。2022年現在、日本で認定されている活火山は111座に上り、その数は世界の10%を占めるとか。火山は日本の山の特徴の一つと言えますね。

那須岳は今でも噴煙を上げる茶臼岳、朝日岳、三本槍岳などの連山の総称として呼ばれています。今回はロープウェイを使い、日帰りで縦走登山を試みました。この直近に左足指の付け根部分を痛めていて、ようやく痛みも治まった再開後の山行です。

まずロープウェイで那須岳山頂駅まで300mほどの標高を上ります。この日は予報が外れて台風が去った直後でしたが、山頂駅付近は霧で展望はありませんでした。ゴロゴロとしたガレ場が続く登山道を登ります。茶臼岳の噴火を伝える大岩も見えます。

【岩場を登る】

【目の前に大岩】

登り始めて40分ほど、茶臼岳山頂に到着しました。ロープウェイで気軽に登れることもあり、山頂はたくさんの人でにぎわっています。タイミングを見計らって標高看板を撮りました。後方の無限地獄から噴煙が立ち上っています。茶臼岳は約16,000年前に火山活動を始めと考えられ、那須連山の中では最も新しい火山です。しばらく山頂の光景を楽しんだ後、ぐるりとお鉢巡りをします。

【茶臼岳山頂】

【お鉢巡り】

ここから峰の茶屋跡を経て、奥の連山を目指します。先ほどまでとは一変して、木々が生い茂る道を進みます。訪れたのは9月末でしたが、ところどころに紫のオヤマリンドウが自生していました。しばらくして峰の茶屋跡に到着しました。強風の通り道と言われ、赤い屋根が目印の避難小屋です。

【登山道の花々】

【峰の茶屋跡避難小屋】

ここから朝日岳までは鎖場などが続き、足元にも注意が必要です。赤茶色の山肌に荒涼とした景色が続きます。しばらくして朝日の肩に到着しました。霧がかった朝日岳を背に、これから目指す三本槍岳へ連なる尾根を進みます。

【山道からの眺め】

【鎖場の山道】

霧の中にも少しずつ晴れ間がのぞき、トンボも飛んでいるのが秋を感じさせます。これまでとは景色が一変し、なだらかな那須連山の稜線が続きます。あと半月も経てば、この稜線の紅葉が見事でしょうね。

【トンボも飛ぶ稜線の眺め】

能見曽根標識を過ぎた下り辺りから、目の前に広々とした景色が見えてきました。この辺りはツツジやシャクナゲが咲き、初夏に見ごろを迎えるそうです。花の時期ではないのですが、山の上のお花畑といった感じで歩いていて気持ちのいい場所です。清水平中央には湿原も見え、木道を歩く時間はしばしのくつろぎイムです。湿原近くには休憩用のベンチもありました。

【清水平のベンチから】

清水平を超えた辺りから、昨日までの台風の影響で足場がぬかるんできました。左右をササが迫る狭い道で、何度も水たまりに足を取られながら進みます。転ばないように気を取られているうちに、いつの間にか栃木県から福島県に県境越えをしていました。

三本槍山頂に着きました。三本槍の名前の由来は江戸時代に遡り、会津、那須、黒羽による三藩の領土争いからきているそうです。境界のはっきしていない三本槍の山頂に槍を立て、それぞれが領土の主張をしたとか。時代は変わり、現在は登山客でにぎわっています。無線を趣味にしている人がこちらで機器を設置して交信をしていたりして、それぞれが山頂の時間を楽しんでいました。私たちもここで会津方面の山を眺めながらお昼を食べました。

【三本槍山頂】

来た道を峰の茶屋跡まで戻ります。緑茂る景色から再びごつごつした道を進みます。朝日の肩を過ぎた辺りから、少しずつ下りの衝撃が痛めた足に響くように感じました。一歩間違えば転倒に繋がるので、ここは集中してゆっくりと下りました。峰の茶屋跡からは、山麓を目指す登山道で下ります。緩やかな道ではありますが、痛みも感じるようになり、山麓までの道を長く感じました。

【山を下る】

無事に下山できました。山の神の鳥居と、那須岳登山口の標識があります。ここから登ってこそ、那須連山を歩いたとも言えるのでしょうが、久しぶりの山での爽快感とほっとした気持ちでした。

【那須岳登山口】

翌日痛めた足指の付け根が腫れていました。噴煙を上げる活火山の迫力、一変してなだらかな稜線が続く連山の眺め―、那須連山歩きを思い出すと、歩けること、歩いてできることの大きさを感じました。

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