はじめに
私たちの生活の中にすっかり根付いているハーブ。最近では美容や健康の他、多くの分野で良い効果をもたらすとされメディアでも人気の植物です。そんなハーブの歴史をたどってみると、人間との関わりがとても深い植物のようです。今回のハーブの歴史のお話は、『クレオパトラ』にまつわるお話です。クレオパトラとハーブとの間には、どんな歴史が隠されていたのでしょうか?本日でこのハーブの逸話も最終話となりました。最後のお話はどんな物語があるのでしょう。
第八話 : クレオパトラの愛したハーブ
エジプト王国の王女、クレオパトラといえば、世界三大美人。その美しさでローマ帝国のカエサルを虜にし、エジプト王国を守ったといいます。
クレオパトラは薔薇が好きで、薔薇の花びらを浮かべたローズ風呂に入っていたことでもよく知られています。薔薇は貴重であったことから、クレオパトラの高貴さを象徴するエピソードですが、ローズ風呂にはしっかりと効能もあります。
何より優れているのは、リラックス効果。ローズ風呂に入ると、寝つきがよくなるのだそうです。薔薇に含まれるポリフェノールには、肌の老化を防ぐ効果もあります。
クレオパトラが愛用していたのは、実は薔薇だけではありませんでした。何種類ものハーブを使いこなし、美しさを高めていたのです。クレオパトラが愛用していたハーブはどんなにものだったのかご紹介していきます。
まず、クレオパトラは、美容効果の高いことで今も知られるハイビスカスティーを飲んでいたそうです。ハイビスカスには、肌の老化を防ぐビタミンCが豊富で、むくみを防止するカリウムも含まれています。クエン酸とリンゴ酸が入っていることにより疲労回復、血流の改善などの効果も期待でき、アントシアニンも含まれていることから眼精疲労の予防効果もあるのだそうです。
さらにクレオパトラは「ヘナ」も使っていたのだそう。
ヘナといえば、現代でも髪の色を染めるハーブとして知られています。葉を粉末にした色素で髪を染めることができ、ナチュラル志向の人を中心に人気です。他のヘアカラーからヘナに切り替えると一度は髪が乾燥してしまうこともあるそうですが、ヘナには髪の艶を出す効果もあります。
クレオパトラは満39歳で亡くなっていますので、年齢的には白髪はあまりなかったと思われます。ヘナを白髪染めとしてではなく、髪の艶を出すために使っていたのかもしれません。また、クレオパトラの場合は、ヘナで髪だけでなく爪にも色をつけていました。クレオパトラは、ヘナで絨毯まで染めていたのだそうです。
クレオパトラは他にもハーブを使っていました。ローズ風呂だけでなく、ジャスミンのお風呂にも入っていたのです。ジャスミンの甘い香りには、優れたリラックス効果があり、ジャスミンのオイルは肌への保湿効果も高いのだそう。ジャスミン風呂で疲れを癒やし、美しさに磨きをかけていたのでしょう。アルガンオイルという今も人気の高い肌の保湿オイルを使っていたとも伝えられています。
クレオパトラが豪華な薔薇だけでなく、ハーブを何種類も使って日々美しさを磨いていた女性だったとは、その女子力の高さに感心してしまいます。ハーブで磨き上げた髪や肌がどれだけ美しかったのか、クレオパトラの姿を実際に見てみたい気持ちになりますね。
【イラスト:たなか鮎子】
おわりに
いかがでしたでしょうか?最終話の今回は「クレオパトラの愛したハーブ」をご紹介しました。
ハーブの逸話最終話はいかがでしたでしょうか。ここ地球には多くの自然が存在し、その自然に大きく支えられながら暮らしています。そんな自然には、さまざまな言い伝えや歴史が多く語られています。その物語は普段生活をする中では知ることのできないステキな物語ばかりです。
このシリーズを通して、自然を知り、地球を大切に楽しんでいただくきっかけになれたら嬉しいです。きっとまたいつの日かローズちゃんとバジルくんに会える日がくるかも知れません。
記事イラスト:たなか鮎子
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【この記事を書いている人】
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