冬の星座が綺麗に見えるのはなぜか?澄みきった星空の魅力に迫る

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季節はすっかり冬へと移り変わったのを感じられる季節になりました。ヒンヤリとした空気に身が締まりますが、そうなると美味しく感じるのがおでんや鍋のような体が温まる食べものです。

しかし、冬になると注目されるのは温まる食べものばかりではありません。空気が乾燥して澄み切った冬の夜空は、ほかの季節と比べて星座が一層輝いて見える季節でもあります。

でもなぜ、冬の星空は星座が綺麗に見えるのか、疑問に思ったことはありませんか。今回は、冬の寒い季節に星座が綺麗に見える理由と、綺麗な星空の魅力に迫りたいと思います。

冬が「星空鑑賞」に適した季節だと言われる理由

師走の時期で空気が一段と冷え込とともに、星は輝きをまして人々を魅了します。クリスマスシーズンにもなると街中にはイルミネーションが飾り付けられて、こちらも行き交う人々が足を止めるほどの美しさです。そんな美しい星空は、冬の乾燥した季節だからこそ、美しく見えるという術的根拠があるのはご存知でしょうか。冬に星空が綺麗に見える具体的な理由としては、以下のような理由があります。

《冬に星空が綺麗に見える理由》

その1.日が沈むのが早いので空の残照が少ないから
その2.大気中の空気が乾燥して空気中の水分量が低いから
その3.冬の季節は一等星が多く出現するから
その4.大気と気流が安定して塵や埃が舞わないから


簡単に言ってしまえば、「空気中の湿度や埃、塵が少なくて視界がクリアに見える」からなんです。次の項目からは、それぞれの理由について詳しく解説していきます。冬の星空が綺麗に見える理由を一緒に見ていきましょう。

その1.日暮れが早いので空の残照が少ない

10月の秋ごろから、夕暮れが急に早くなったと感じたことはないですか。一般的に冬になると太陽の出る時間が短くなり、その分夜の時間が長くなります。

そのため、空に太陽の光が残りにくく、ほかの季節に比べて一層空の暗さが増すわけです。この空に残る光のことを「残照」というのですが、夏場は夜9時ごろでも微かに残照を確認することができます。

また、夏場は常に空気中に塵や埃が漂っている状態なので、残照が反射されて夜空が霞んで見えるんです。つまり冬の星空が綺麗に見える理由としては、太陽が早い時間帯に沈むから残照が少ないので、長く夜空を観察できるという特徴が挙げられます。

その2.空気が乾燥して湿度が低いから

秋ごろから現れる厄介な現象に静電気があります。この時期になると、車や扉のドアノブに手を掛けるのを怖く感じる人も多いのではないでしょうか。唇が乾燥したり、目が乾いたり大変な思いをしている人もたくさんいます。しかし、この厄介な現象は嫌なことばかりではありません。

「空気が乾燥することで、湿度も下がって秋冬は視界がクリアになる」という現象も引き起こしてくれるのが、この乾燥。肉眼では確認できませんが湿度が高いことにより、光がわずかに屈折して視界を霞ませてしまうのです。空気中の湿度を肉眼で確認できるのが「霧」と考えればわかりやすいかもしれません。

その点、秋冬はカラカラに乾燥しているので空気中の水分量も少なくなり、視界がクリアになるのです。だからこそ冬に夜空が綺麗に見えるという特徴があります。

その3.夜空に一等星の現れる数が多いから

お肉に等級、PCにスペックグレードがあるように、星にも「光の度合いを表す等級」があるのをご存知でしょうか。

星は、肉眼でなんとか確認できるレベルの”六等星”から、六等星の約100倍の光を放つ”一等星”というようなランク付けがされているのです。

日本で確認できる一等星の数は21個あり、年間では15個確認できます。春に3つ、夏は4つ、秋は1つ、冬にはなんと7つもの一等星を見ることができるんです。なお、冬に美しく見える代表的な星座としては以下の星が挙げられます。

冬に美しく見える代表的な星座

  • りゅうこつ座
  • おうし座
  • ふたご座

冬の大三角形

  • おおいぬ座(シリウス)
  • オリオン座(ペテルギウス)
  • こいぬ座(プロキオン)

夏の大三角形

  • わし座(アルタイル)
  • はくちょう座(デネブ)
  • こと座(ベガ)

その4.大気と気流が安定して塵や埃が舞わないから

大気が安定していることで、ほかの季節と比べると空気中の塵や埃が舞いにくい状態になり、視界がクリアに保たれます。

よって、日中でも遠くの山や建物が肉眼でもハッキリと確認できるようになるのです。また、夜間は星の光が大気層を通過するときに、大気と光の密度の違いによって生じる光の揺らぎで、星の光が瞬いたり煌いたりして見えます。

この星の光の煌めきは外気温や湿度が低く安定し、風が強く吹くほどに煌めきが増してより美しく、輝いて見えるようになるんです。木枯らしの吹く秋冬の上空では、さらに北風が強く吹いているので、一層星空が輝いて見えるということになります。

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