山を守る神さま『山神さま』とは?山神さまを知ってもっと山を楽しもう!

自然

神さまと聞くと、本当に存在しているのか?していないのか?どことなく非現実的に捉える方も多いのではないでしょうか。

ですが、皆さまも神社に行き参拝をした経験はありませんか?

今回はそんな神さまについてお伝えしていくと同時に、「山のことを深く知ることができた!」「山の楽しみ方が変わった!」など、山に対する気持ちの変化につながる”きっかけ”になれたら嬉しいです。

神さまから生まれた、山神さま

日本には多くの神さまが存在しています。

はるか昔、まだ日本という国じたいが存在すらしていないころ、イザナギとう男神、イザナミという女神、この2人の神さまによって多くの神さまが誕生しました。

誕生した神さまそれぞれに力と役割が与えられ、この多くの神さまたちによって日本を統一していくこととなったのです。

ここ日本では、自然界すべての物に神様が存在していると言われています。その呼び名として八百万の神(やおよろずのかみ)という呼び名がついていますが、この名は神さまの存在を総称していうもので、実際の数を表すものではありません。

ほかにも八十諸神(やそもろかみたち)、八十万神、八十万群神(もろがみ)など日本書紀などの書物に記されています。

神さまたちは、私たちの目には見えないため、どのようにして信じれば良いのかわからないところが残念なところです。それに自然界すべての物に「神さまがいる」などと言われても、どこを示しているのかもわからないですよね..。

恐らく、すべてというのは、[山、海、川、土、石、草、花、家]お風呂やトイレまであげたらきりがないくらいに、すべてです。食材や調理したお料理までも神さまがいるなんておしゃる方もいるくらいです。

これは日本人の古き教え、恵みを与える存在すべてに【感謝】しよう、という敬意の表れがこのような形になったのではないでしょうか。

こうした多くの神さまは日本には存在しています。

ここからはそんな神さまたちの中でも、山にまつわる山の神さま『オオヤマツミ(大山津見神 / おおやまつみのかみ)』という神さまを紹介していきたいと思います。

山の神様『オオヤマツミ』

山は数々の恵みをもたらすといわれています。そんな恵みの山には、【山神さま】という神さまの存在たちが山を守っています。

山の神さま、通称【山神さま】を代表するのが『オオヤマツミ(大山津見神 / おおやまつみのかみ)』という神さまです

オオヤマツミイザナギイザナミの間に生まれた男性の神さまで、山の総元締といえる自然神です。主に林業における神さまとして世に知られ、日本の多くの神社や山に祀られています。

オオヤマツミは、とてもおおらかで雄大、父としてもたくましく優しい神さまとしても有名です。日本の山を統括していたのですから、立派な神さまであることは間違いないでしょう。

山神さまは、そのほか火山や鉱山などにも祀られてます。鉱山にはカミヤマヒコノカミ / 金山彦神(かなやまひこのかみ)という女神さまが存在しています。

この神さまは商売繁盛などの意味合いから鉱山で主流となった神さまのようです。

実は山神さまは一般的には女神と言われる場合が多いことから女性が山に入ると女神さまが嫉妬したり、気分を損ねるなどと語られたことで、昔は女性が山へ行くことがあまり良くないとされていた時代もあったそう。

あくまで言い伝えに過ぎないという声も多くあり、どのような神さまであれ自然界において山を大切にお守りしていただいていることに間違いはありません。

山を守る山神さまとその山に「挨拶」をする。

山登りでは、人と人がすれ違うときに「こんにちは」、追い越すときは「お先に」などの挨拶がルールのようにされています。

人によっては挨拶に応えられないこともあるので、挨拶への応答がなかったからといってそれが「間違い」ではありません。もちろん会釈でも十分ですし、絶対的な決まりがあるわけでもありません。

このような挨拶は地上でも同じことです、人と人が出会うときは「こんにちは」「はじめまして」、人さまのご自宅に入るときには「お邪魔します」などと挨拶が行われるのは当たり前とされています。

それと同じように、自然界、山に入るときにも「お邪魔します」と挨拶する気持ちをいだくことは、ごく自然なことのように思います。

私たち人間は自然界の恵みによって暮らしを豊かにできています。

山に挨拶をして入る、山へ挨拶をして出るという行為は、私たち人間が自然界へお邪魔させていただく、お邪魔させていただいた、という「感謝」の気持ちの表れとしてわかりやすく相手(山や、山神さま)に伝わる誠意のようなものではないでしょうか。

日本の山に祀られている多くは先程ご紹介したオオヤマツミ、鉱山のカミヤマヒコノカミがいますが、ほかの山神さまもさまざまなところに存在してます。

皆さまにとってかけがえのない家族や大切な人を守る気持ちと同じように、山を守る神さまや山そのものに対して「ありがとう」と伝え入山し、出るという優しさをもつことは、本来の「山を楽しむ」こととしては、とても大事なことなのかもしれません。

おわりに

今回は山の神さまと山への挨拶についてお伝えさせていただきました。

ご紹介させていただいた神さまは、イザナギイザナミオオヤマツミそして、カミヤマヒコノカミです。

山神さまは山を守るために存在しています。神話や語り継がれる歴史など、世の中にはさまざまな物語が存在していますが、信じる信じないかは人それぞれですので、強制するものではありません。

ですが、山や山神さまへ日頃の感謝を示すことで、ほんとうの意味で「山を楽しむ」ことができるのかもしれません。

ぜひ、皆さまも次に山を訪れた際は「お邪魔します」と挨拶してみてはいかがでしょうか。

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