【ONE SCENE】山とトレイルにまつわる物語
 vol.06

アウトドア

私は東京に住むデザイナー兼イラストレーターです。このコラムでは、山やトレイルに行けない時間に、私が描いた1枚の絵(1シーン)とともに、その絵にまつわる物語を少しだけお話しさせていただこうと思っています。

「赤城山の麓の家」

今回は実家のお話。

私は静岡県の三島市で生まれ、生後4ヶ月頃、親の仕事の都合でアメリカはノースキャロライナに住むことになります。その後4歳までアメリカで過ごし、その後は静岡に戻ってきて、そのから埼玉県熊谷市に住んで、吹上に引っ越しました。それから中学3年間は群馬県邑楽町という小さな町で過ごします。その後は飯能市や鶴ヶ島市にも住みました。

20歳までにおそらく15回くらい引越しをしながら生活をしていました。なので、友人からはサーカス団だ!などと呼ばれていたこともありました(笑)。最終的に落ち着いたのは、群馬県邑楽町。今でも実家はありますが、数年前に山好き、田舎暮らしだった両親が別の土地を買って生活をしはじめました。

場所は赤城山の麓の家。

地元の丸太で作ったシンプルなおうちです。やはり冬はそれなりに寒いです。ただ、薪ストーブに個室もあるので、暖はしっかり取れます。家は少し奥まってはいますが、何軒か他にも家がありますが、家の裏はほぼ森。そして山。もちろん動物も出てくる環境です。私も夜、結構デカめなイノシシに出会いました、すぐに森に消えていきましたが…

あとは、鹿に小動物くらい。熊はまだ出ておりません。あまりに周りに家がなさすぎるとそれはそれでワイルドすぎる気もするのでちょうど良い感じです。台所と水回りが全て土間でできており、囲炉裏があり、風呂は薪風呂です。実家に帰ると、1時間くらいかけて親父が薪風呂を作ってくれます。薪で沸かした風呂はなんともまろやかなお湯。これは体験してみないとわからないと思います。

そんなに広くはないですが、とても贅沢な時間。食事は七輪で焼くことが多く、肉や椎茸、野菜。みなさんもご存知でしょうが、炭で焼いたものはなんでもうまい!!

家の周りは程よい木々が囲み、夏はクワガタ、カブトムシもいます。冬は雪も積もることもありますが、それはそれで幻想的なんです。まぁ、暮らすのは大変ですけどね…。少し足を延ばすと、『利平茶屋』という場所があります。通常、赤城山に登られる方は多くの方は大沼から登るのですが、この利平茶屋からも赤城山へアプローチができます。

途中の覚満淵はこじんまりしてお手頃ですが、抜け感があり、とても綺麗な場所です。車でもいけるので、お近くの方は是非。

そんなこんなで、こうして田舎で暮らす両親に育てられた息子は、やはり自然が好きになりました。ですが、大学の頃から東京で暮らしてきた私にとっては都市の楽しさも知ってます。いま、全くの田舎暮らしをできるかわかりませんが、これから歳を重ねるごとに、自然に戻っていくような気がします。

ですが、家はもう少ししたら手放すかもしれない…という両親の声も上がってます。誰かに住んでいただくか、何かに利用していただくか…私が住むには早すぎる気もしますが…壊すのももったいない…

どうなることやら。

さ、次回は赤城の利平茶屋からの裏ルートの話でもしてみようかな。

今回のコラムは

「写真が無いとわかりづらいよ〜!!!」

のお話でした。

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